経営者の立場で考える [仕事に就くために]

多くの人が仕事を求めて苦闘している。

世の中、相手の人に認めてもらおうと思ったら、相手の立場で考える。
商売は顧客の立場で考える。
小さな集まりでも、仲間の立場で考える。

ならば、仕事を求める場合も、仕事を与える人の立場で考えよう。
担当者が取り仕切る場合でも、基本方針は経営者が決める。
経営者が示す目線で選び、最終的にはトップの判断で決まる。


求職のための指南書や、各種のセミナーが巷に溢れている。
確かに、勉強になる、役に立つ、ということが多々述べられているだろう。
しかし、忘れてはならない。
   これらもまた、相手、つまり求職者の立場に立って、企画し提供されているのだ。
求職者の心理、つまり、不安、競争心、自信の無さ、などが考慮されている。
こういう物を提供すれば売れる、という訳だ。

顧客である求職者が求めるもの、それが売り物である。

求職者を選別し、採用を決定する経営者の求めているもの、ではない。


求職者に求められるのは、経営者が求める資質である。

経営者が何を求めているのか、を考えねばならない。
第一が、世の中で通用するために、相手の立場で考える、という資質である。

就職できたら、常に一つ上の立場で考えねばならない。
与えられた仕事を果たす中で、上司の目線で考える力を養う。
課の一員なら課長の立場、課長なら部長の立場、という一歩先の目線である。
会社全体を見渡し、経営者の立場のむこうに顧客が居る、というイメージである。
  実際には、担当者それぞれが顧客に接しているかも知れない。
  しかし、自分が企業の一員であり、リーダーである経営者の下で役割を担っている、
  というチームワークの連帯感が、社外に対しても、社内に対しても行動を決定する。
経営者が求めるものを、自分自身で考えよう。
どの経営者も求めるもの、各々の企業、業界、職種で求められるもの。
普遍的な要求、個別的な要求、それぞれを自分なりに考える。

そして、これは応えることができる、というポイントは、はっきりと主張しよう。
これは必要だけど、まだ足りない、というポイントは学び、獲得しよう。
  この場合に、指南書やセミナーが役に立つ。
  自分に必要なものを、しっかり選んで積極的に取り組もう。
獲得した力は、努力した道のりも含めて、堂々と主張するのだ。

本来の自分に備わっていた能力と、新しく獲得した能力。
それらを区別しながら主張することが、経営者の求める資質、である。
  在るがままの自分をしっかり理解して、人に説明できる。
  自分に必要な目標を設定することが出来る。
  目標に向けて、必要な手段(指南書やセミナー)を探し出し、
  目標に到達する努力をして、それを実現する。

いま居る足元をしっかり確認し、向かうべき方向に歩き、到達点に至る。
目は、一歩先を見ており、足は、自分の歩幅で体を前に進める。

  目が足元を見ているだけ、では何処へも進むことは出来ない。

自分の二本足で立つ、というのが全ての始まりである。
就職戦線で、求人側のトップが求めているものは何か?
相手の立場で考えてみよう。
就職して数年後に採用担当者になったら、どんな視線を持つか。
将来、自分が経営者になったら、どんな人材を望むか。
  そう、自分が求めるであろう人物像に、自分を育て上げよう。
自分で自分を育てる。
将来、人の上に立ったら、部下を育てなければならない。
部下を育てる力は、自分を育ててみれば分かる。

指南書やセミナーに、自分の人生を任せるのは、賢明ではない。
こう言われたから、こう教わったから、という従属的な姿勢では、
  決して経営者の求めには応じられない。
これが必要だと思ったから学びました、という独立的な姿勢が、
  これからも進歩して行く人材として、評価を受けるのである。

経営者が求めている資質とは何か、を自分で考える。
相手の立場で考える、とは想像力を磨くこと。
人の意見を参考にしたり、そこから得た思考を主張することは言葉を磨くこと。
何よりも、
  何が求められているのか、と問う視線こそがリーダーに求められる原点なのだ。
経営者は、時代が求めているものは何か、と問い続けているのだから。


文章を上手にまとめる方法、面接を上手くこなす方法。
そんな関心の持ち方では、自分を売り込むことは難しい、と思うのである。

タグ:経営者
コメント(0)  トラックバック(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。