3Kに向き合う(続) [ものの見方・考え方]

3k (きつい、汚い、危険)は、避けられるか。

反対を考えてみよう。
らく(楽)、綺麗、安全、ということになる。

まるで、温泉旅館の客室にいるような、心地よい情景が思い浮かぶ。
窓の外は見晴らしの良い景色、室内は快適な室温で、居心地の良い調度。
温泉に入り、部屋に運ばれたご馳走を味わい、寝具を整えてもらう。
まさに、お客様。 ・・・・ そう、お金を払う立場。

反対に、旅館の側は、サービスを提供することで、収入を得る。
この収入が、職業としての報酬である。

            ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

職業というのは、3Kを引き受ける仕事が収入をもたらす、と言えよう。
人々に代わって、汚い、と、危険を扱ってくれる、のだ。

   汚い、と言っても、この地球上の汚いものは、全て生物に由来する。
   本当に汚いもの、なんて存在しないのかも知れない。
   状態が汚いという外観を呈しているだけで、処理すれば状態は変わるのだ。
   この処理を担うのが、その道のプロ。

   危険、というのも、状態のことであり、対処することで防げる。

下水道は、処理をして汚い状態を解消し、
車の危険性は、道路の整備や車の技術、運転者のマナーなどで対処する。


その道の専門家、プロ、というのは、きつい仕事をこなしながら、
世の中の、汚い、や、危険、を引き受けて対処する人のことを言うのだろう。

3Kに関わりの無い作業、
それを仕事として引き受けることは出来ても、それは、ボランティアとしてだけだろう。
人々が代価を支払ってまでも希望する働きとは、
   自分がしたくないこと、
   自分には出来ないこと。

人がしたくない、人が出来ない、という仕事を担うには、
それなりの、知識や技能の習得、訓練や実地での経験の積み重ねが必要である。
誰もが出来る、という世界ではない。
だから、厳しいのだ。
そういう、きつい状況を含まない職業、というのは存在しない。


結論として、3Kを避けていては、職業には就けない、ということである。

反対に言うと、3Kのどの部分を引き受けるか、というのが職業選択。
どの部分を、どの様に引き受けるかを判断するのだ。
出来ないことを出来るようになる、それが職業経験、である。

採用者が求めている職業経験とは、
  その、出来ないことを出来るようになるための仕事の積み重ね、のことである。
  今まで、どの様にして自分の能力を高めてきたか、という
      3Kへの向き合い方、を問うものではないだろうか。
タグ:3K
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